機械・構造
アタッチメントヘッド
加工の目的に応じて機械に取り付けるヘッドのこと。
5面加工ヘッド・任意で角度を変えられるユニバーサルヘッド等があります。
アングルヘッド
アタッチメントの一つ。
門形の工作機械では側面(水平軸)で加工するヘッドの事を主にこう呼びます。
仕様によっては任意の角度にヘッドを回転させる事もできます。
イケール
地域によってはペンガラスとも呼ばれます。
主に横中ぐり機械で加工する時に材料を固定する治具の一種です。
円筒研削盤
円筒形の工作物を回転させ外周面を研削する研削盤のこと。主軸台・心押台・ベッド・テーブル・砥石台等で構成されます。
機械加工
工作機械を利用して素材から不要な部分を取り除く除去加工を施すことを表し、所定の形状や寸法、面粗さの部品または製品をつくる加工方法の総称です。
クーラント装置
切削助剤等のクーラントを供給する装置。油性と水溶性があり、潤滑・冷却・洗浄の他にも深穴加工時の切りこの排出にも適しています。
クロスレール
コラムに取り付けられている主軸ヘッド移動の案内面を持つ水平のけた(アームを含む)を指します。機械によってコラム 案内面に沿って上下できるものと固定のものがあります。
研削盤
軸付き砥石を使用して工作物を研削する工作機械のことを指します。
工作機械
主として金属の工作物を切削・研削などによって、または電気・その他のエネルギーを利用して不用部を取り除き、所要の形状に作り上げる機械のことを指します。
工作物
加工される材料のことで、素材とかワークとも呼ばれます。材種や材質は目的によって多種多様です。
五面加工機
工作機械のベッド上に▢形状の工作物を固定した場合下面以外の五面が加工できることからそう呼ばれます。タテ形とヨコ形の主軸を搭載し主軸ヘッドを旋回させてそれぞれの側面を加工します。五面すべての加工を行なった場合でも段取り替えが不要なので工程短縮や位置設定等が変わらないため最終的な加工位置精度も高くなるメリットがあります。
五面加工ヘッド
アタッチメントヘッドの一つ。
水平軸と垂直軸を備えているので段取り替えが不要になる等の工数削減にも繋がります。
コラム
機械の本体を構成する柱形状の部材を指します。
ジグ(治具)
工作物等の位置決め、取り付け等の案内をする装置や設備のことです。量産品等では都度同じ部分に取り付けるため段取りが容易になり、仕上がり寸法が統一されるので作業効率が上がる効果があります。
自動旋盤
機械をカム、油圧または電気的な機構で自動的に作動させる旋盤。棒材用およびチャック作業用に使われます。
自動工具交換
工具を自動で交換する装置のことで工具の収納・マガジン装置の回転・主軸と工具マガジン装置の間で工具交換が行えます。ATCともいいます。
自動パレット交換装置
パレットを自動で交換する装置のことでAPCともいいます。
主軸
工作物または工具を取り付けて回転させる軸のことを指します。一般には主軸中心線に平行な軸をZ軸、それを軸に回転運動しているのがC軸と定義されています。
主軸穴
主軸にセンタまたはコレットを取り付けるテーパ穴のことを指し主軸テーパ穴ともいいます。
主軸端
主軸の前面側で工作の行なわれる側の端面部で、面板、チャックなどを取り付けるネジ部または工具を取り付けるテーパ部などがある部分のことを指します。
数値制御
NC(Numerical Control)ともいいます。工作物を加工する為の工具経路やその他の動作(主軸回転開始等)を数値情報で指令する制御方式のことです。現在では工作機械にコンピュータが付属されコンピュータ数値制御工作機械 (CNC)に進化して、演算機能により複雑な指令も可能になりました。
数値制御研削盤
工作物と回転砥石との相対運動を、位置・速度などの数値情報によって制御し、加工に関わる一連の動作をプログラムした指令によって制御する研削盤のことを指します。
数値制御工作機械
工具と工作物との相対運動を、位置・速度などの数値情報によって制御し、加工に関わる一連の動作をプログラムした指令によって制御する工作機械のことを指します。NC工作機械ともいいます。
数値制御旋盤
刃物と工作物との相対運動を、位置・速度などの数値情報によって制御し、加工に関わる一連の動作をプログラムした指令によって制御する旋盤のことを指します。
数値制御フライス盤
主軸とテーブルとの相対運動を、位置・速度などの数値情報によって制御し、加工に関わる一連の動作をプログラムした指令によって制御するフライス盤のことを指します。
数値制御横中ぐり盤
主軸とテーブルまたは工作物との相対運動を、位置・速度などの数値情報によって制御し、加工にかかわる一連の動作をプログラムした指令によって制御する中ぐり盤のことを指します。
旋盤
主として工作物を回転させ、バイト等を使用して外径削り・中ぐり・突切り・正面削り・ねじ切り等の加工を行なう工作機械のことを指します。
操作盤
各種の操作ボタンやオーバーライドのダイヤル、プログラムや各種情報を表示する画面が設置されています。
台形ねじ
ジャッキや万力などの締め込みねじに用いられている。一方方向に強い力を発揮させることができます。
立旋盤
工作物を水平面内で回転するテーブル上に取り付け、刃物台をコラムまたはクロスレールに沿って送って切削するタテ型旋盤のことを指します。ターニングともいいます。
ターニングセンタ
主として工作物を回転させて加工するターニングとして機能し、また工具の自動交換機能を備え工作物の取り付け替えなしに旋削加工のほかミーリングや穴あけなどの加工を行なう数値制御工作機械のことを指します。ターンミラーとも呼ばれます。
タレット
2個以上の工具を放射状に取り付け、旋回割り出しを行なう刃物台のことを指します。
チャック
主軸端にツメ状の把握装置を取り付けて、工作物を保持するための部品です。
ツールホルダ
タレットまたはドラムに取り付けて、刃物を支え取り付けるための工具保持具のことを指します。
テーブル
工作物を直接、または各種取り付け装置を用いて固定し、送り運動または切削運動を与える台(ベッド)のことを指します。
取り付け具
工作物を工作機械に取り付け保持する装置のことを指します。これに似た意味でジグ(治具)ともいいます。
中ぐり盤
主軸に取り付けた中ぐりバイトを使用し主軸をくりだして中ぐり加工を行なう工作機械のことを指す。バイトは主軸とともに回転し、工作物またはバイトに送り運動を与える。フライス削りの機構を備えたものが多いです。
歯切り盤
歯切工具を使用して、主として歯車の歯切り(ギヤ加工)を行なう工作機械のことを指します。
パレット
工作物を取り付けて工作機械へ供給する(送る)台のことを指します。
平削り盤
テーブルを水平往復運動させ、主に平面削りを行なう工作機械のことを指します。プレーナーともいいます。
複合工作機械
旋盤・フライス盤など2種類以上の機械を組み合わせて一つにまとめた工作機械のことを指します。
フライス盤
フライスを使用して、平面削り・溝削り等の加工を行なう工作機械のことを指します。フライスは主軸とともに回転します。
プラノミラー
クロスレールまたはコラムに沿って移動する主軸頭を持ち、ベッド上を長手方向に移動するテーブル上に工作物を取り付けて加工するフライス盤。一つのコラムでクロスレールを支えている物を片持式、二つのコラムを持つものを門形、コラム自体が長手方向に移動するものをガントリ式という。
ベッド
機械の本体を構成し、工作物を載せて固定する台のことを指します。
放電加工機
工作物と電極との間の放電現象を利用して加工を行なう工作機械でワイヤカット、微細孔加工が行えます。
ボールねじ
ねじ軸とナットとがボールを介して作動するねじ。常に点接触しているので摩擦が低く、双方向に高い精度を有します。
マシニングセンタ
主として回転工具を使用し、工具の自動交換機能(タレット形を含む)を備え、工作物の取り付け替えなしに、多種類の加工を行なう数値制御工作機械のことを指します。機械の構造によって主軸が水平のヨコ形マシニングセンタ・垂直のタテ形マシニングセンタ・門形構造のコラムをもつ門形マシニングセンタ等があります。
面板
主軸端に取り付けて、複雑な形の工作物を取り付けられる面板のことを指します。
門形平削り盤
ベッドの両側に建てたコラムをトップビームで結び、クロスレールおよびコラムに沿って移動する刃物台を持つ構造の平削り盤のことを指します。
ユニバーサルヘッド
主軸に対し、任意の方向(角度)の面削り、穴あけ加工などを行なう装置のことを指します。
横中ぐり盤
直立したコラムに沿って上下運動する主軸ヘッドをもち、主軸が水平になる中ぐり盤のことを指します。
ラム
タレットを支持し、タレットキャリッジ上を移動する台のことを指します。
ワイヤ放電加工機
工作物と走行するワイヤ電極との間の放電現象を利用して加工を行なう放電加工機のひとつです。
割出し円テーブル
旋回して割り出しができる円テーブルのことを指します。
加工方法
穴あけ
ドリルやキリなどの工具を使用して工作物に穴をあける事。旋盤では被工作物を回転させて加工し、マシニングセンタ等は工具を回転させて加工します。穴加工にも種類があり工具での穴あけ加工後に精密に仕上げるリーマ仕上げ・めねじを立てるタップ加工・エンドミルを使用する座ぐり加工や裏座ぐり加工などがあります。
アップカット
上向きに削ることを指します。(反対はダウンカットと言います。)
荒削り・荒加工
仕上げ加工で必要な取り代(加工代)を残しつつ大きく荒く切削する事を指します。
上向き削り
フライスの回転運動の向きと工作物の送り方向の向きが反対となりアップカットやアッパーカットとも呼ばれます。切削の切り込み量が0から始まり徐々に厚さが増えていきます。長所としては工作機械の剛性が低くても切削可能で仕上がりは光沢面になる。短所としては切削の厚さが0から始まるため摩擦力が大きくなり摩擦熱で工具先端に負担がかかり消耗しやすくなります。切削部を引きはがす力が働くためにビビりが発生することがあります。
エンドミル削り
円筒または球面などの外周に複数の切れ刃を持つエンドミルを使用して行なうフライス削りのことを指します。
外周削り
主軸に平行または傾斜面のフライス削りの事です。エンドミルの場合は側面削りとも呼ばれます。
ガンドリル
穴直径に対し深い穴をあけるため中心の穴から切削助剤を供給し外周の溝から切りくずを排出するドリル工法のことを指します。ストレート溝を持ち専用機で使用されることが多く文字通り小銃や猟銃などの穴をあけるために開発された事からそう呼ばれています。
きさげ
機械仕上された工作物の表面(接合部や案内面)を人力により精密に仕上げる方法。実際の接触状態(当たり)を調べながら、のみ状の切れ刃で凸部を削り取ります。きさげされた平面には独特な沢山の浅い凹(へこ)みがあって接触状態が良くなるため組み立て精度が向上します。またこの凹みが油溜まりにもなるため摺動性をより良くする効果もあります。
研削
砥石を高速回転させて工作物の表面を少量ずつ削り取り滑らかにする加工を指し、面粗さの向上を目的とすることが多いです。
座ぐり
主にナット等の座のすわりを良くしたりネジの頭部を沈める為の加工のことを指します。
仕上削り・仕上加工
工作物を図面どおりの寸法、公差、形状および表面粗さに仕上げる加工の事を指します。
下向き削り
フライスの回転運動の向きと工作物の送りの向きが同じでダウンカットとも呼ばれます。切削の厚さが大きい厚みから始まり、徐々に減少していく。長所としてはビビりが少なく工具の摩耗も少ないため一般的に使われており食い込みがいいのでロングタイプのエンドミル加工に有利です。短所としては食い込みの時の衝撃が大きいため工作機・工具ともに剛性が必要です。
切削
切削工具と工作物とを相対運動させて削ることを指します。
旋削
工作物を回転して、バイト(刃物・工具)で切削することを指します。
ダウンカット
下向き削りの事。(反対:アップカット)
タップ立て
タップ(工具)を用いてめねじ切り・おねじ切り等のネジ加工をする事を指します。
テーパ削り
工作物をテーパ状に旋削する事を指します。
中ぐり
あらかじめあけた穴をバイトを使用して繰り広げる切削のことで工作物が回転する場合とバイトが回転する場合があります。
中削り
荒削りした後に加工歪み、熱処理歪み等が仕上げ加工の精度に影響しないように仕上げ代を残して切削することを指します。
ならい削り
三次元模型やテンプレートにならって切削を行なうことを指します。
得たい形状を接触端子で検出し工作物をボールエンドミルなどで切削することによって同じ形状の製品を加工することが可能です。
ねじ下加工
めねじの下穴をあけることを指します。
下穴をあける場合には、ひっかかり率を考慮した穴径を選定する必要があります。
(ひっかかり率:基準山形のひっかかり高さに対する実際のひっかかり高さとの比)
深穴あけ
長さと直径との比(L×D)が4倍以上の穴をあける加工のことを指します。
複合削り
外径削り、穴あけなど、異なる目的の加工を組み合わせて同時に切削する事を指します。
フライス削り
フライスを用いて工作物を削る事を指します。
ヘリカルねじ加工
数値制御によるヘリカル補間機能を利用して、ねじ切りする加工方法を指します。
溝削り
溝削りバイト(突切りバイトの一種)を用いて段付け軸やねじの逃げ溝などの切削をすることを指します。
バイト切れ刃が比較的長くなるため切削ビビリが生じやすく注意が必要となります。
面取り
工作物のカドまたはスミを斜めに削る事を指します。類似用語でイト面取りというのがあります。
T溝削り
工作機械のテーブルにあるようなT溝をT溝フライスを用いて切削することを指します。Tスロ加工ともいいます。
T溝フライスを用いた切削は断続切削になり、ビビりが生じやすくなるため注意が必要です。
プログラム
円弧補間
NCプログラムの指令の一つ。指令された送り速度で指示された位置まで円弧で移動することを指します。
自動アタッチメント交換装置
アタッチメントヘッドを自動で交換する指令、または装置のことを指し、ヘッドの数は機種や仕様により異なります。 AACともいいます。
ドライラン
プログラムで指令された送り速度の代わりにパラメータで設定された送り速度で移動する。
実際の加工前にプログラムチェックする時に使用する。